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フローリストの登場とともにポピュラーになったウエディングブーケ


結婚式にブーケを持つ習慣は、古代ギリシャからあったが、幸せを妬む悪魔から身を守る魔よけであり、花嫁は多産を意味する穀物の束を手に持ったと言う。

キリスト教は、花嫁の花冠の環はキリストの永遠を象徴するものとして歓迎したが、魔よけのブーケは禁止した。中世の花嫁は、オレンジやローズマリーの花冠をつけ、ハーブのブーケを持ったが、これは、ハーブの香りが病気の予防と悪臭消しになるからだった。

ウェディングブーケに白い花が使われだしたのは、一八四〇年二撃ノイギリスのヴィクトリア女王が、白いウェディングドレスを着てからだ。それまで決まった色がなかった花嫁衣装は、このときから白になった。妻に従順さと処女性を求めた当桙フ女性観から、白は、純潔無垢な花嫁に理想的な色とされたのである。

白いドレスの女王は、花も白で統一し、オレンジの花(純潔)の冠をかぶり、スノードロップ(処女)とギンバイカ(愛)のブーケを持った。花言葉を重汲オたブーケは、結婚式に限らず、そのロマンチシズムが大衆に受け、大流行していた。

花嫁の育ちの良さを強調する白い花は、オレンジ、クチナシ、バラ、スズラン、カーネーション、ユリなど、どれも結婚式にふさわしい花言葉を持ち、香りのいい花だ。一九二〇〜三〇年代の、短めの丈のゆったりとしたストレートドレス用に考慮されたのは、ラブノットブーケだ。たくさんのリボンが長く垂れて、リボンには幸運の印であるラブノット(結び目)がいくつも作られた。ラブノットは、式後、未婚の友人に縁結びとして配られたという。

また、シンプルなアームブーケも、この時代のものだ。花は一種類が原則で、聖母を表す白いユリ(テッポウユリ)やカラーが好まれた。いずれも大量に花を使った重いブーケだった。 第二次世界大戦前まで、ウェディングブーケは花嫁のステータスシンボルとして巨大化し続け、花言葉やラブノットのメッセージが込められていた。戦後は軽く小さくなり、デザインが優先する。

人気の花は、人工交配で安価になったラン。一九四九年のエリザベス女王も、一九五三年のジャックリーン・ケネディも、ブーケはランだ。

今は、女性が自らの嗜好で、ウェディングブーケを選択している。花嫁の喜びを鮮やかに演出するのは、フローリストの対応力にかかっている。

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